休校が全国で続いている。そんな中、オンラインで「登校」をしている学校がある。山梨県甲府市の山梨英和中学校・高等学校だ。生徒は毎日制服に着替え、自宅から「時間割通り」に授業を受けている。高校教頭の糟谷理恵子さんに話を聞いた――。
ビデオ会議システムを使って、オンライン授業を実施している
画像提供=山梨英和中学校・高等学校
ビデオ会議システムを使って、オンライン授業を実施している

自習で生活リズムを保つのは難しい

山梨県・甲府市の山梨英和中学校・高等学校は4月13日から、オンライン授業を実施している。休校ではなく、授業日という扱いだ。中学2~3年生は4月13日、高校生は4月14日、中学1年生は4月27日に開始した。

授業はビデオ会議システムの「グーグルミート」、課題提出やフィードバックは課題管理システムの「グーグルクラスルーム」を使っている。生徒たちは自宅から、制服を着て時間割通りに授業を受けている。いずれも、今回のオンライン授業にあたり導入した。

同校がオンライン授業の実施を決定したのは、4月1日だった。目的は「生徒の健康の維持」だ。

「本校には遠方から公共交通機関を使って通学する生徒が大勢います。そのため、まずは学校に来ないことで健康を守ろうという方針になりました。加えて、感染防止の点では、睡眠や食事などの生活リズムを保ち、免疫力を高めることも大切です。課題を紙で渡して自習をすることはできますが、生活リズムを一人で保つのは大変です。そのため、通常の時間割通りにオンライン授業を実施して、規則正しい生活ができるようにしました」