地産地消で地元経済を回すラブホテル

本当に繁盛しているラブホテルというのは、地域に密着し、地元に愛され続けているホテルである。ルームサービスに地元で採れた野菜や肉、魚を利用したり、地ビールを提供したり、と地産地消を実施することで地元企業との連携も生まれ、地域経済を回す一端を担う。近隣の競合ラブホテルとも価格のバランスをとり「一人勝ち」ではなく「ともに勝とう」としつつも、独自のサービスを打ち出し、差別化を図る。自分だけが勝ち残ろうと出し抜くことばかりを考えていたら、一時的な売り上げは伸びるかもしれないが、「勝ち続ける」ことはできないのである。

写真=筆者撮影
静岡県静岡市にあるラブホテル「艶」では、客室で本格的な抹茶を点てられる。

今、テレビやネット上には「自宅で過ごす家時間を楽しもう!」というコンテンツが増え、日本人全体に利他の精神がこれまで以上に根付かれようとしている。家時間を充実させるというのは自己満足ではと捉えがちだが、自分が快適でいられることで、他人にも優しくできる。利他の精神を保つためにも、まずは自身のストレスケアを行うことが重要だ。「家時間を楽しもう!」というムーブメントの根底には、「自分だけが助かろう」とするのではなく「ともに助かろう」という精神を感じるのだ。

ストレスを発散しようと公園やホームセンターなどに行ってみたはいいが、密集スポットになっていて余計疲れてしまった、というかたも多いのではないだろうか。そういう方にこそラブホテルを利用してもらえれば、リフレッシュできるのではないかと思う。

地方ラブホはコスパがいい

それでは、どのようなラブホテルを選べばいいか? 最近のラブホテルというのは、リゾート感満載のラグジュアリーなホテルもあり、スイートルームに匹敵するような客室も。非日常空間でロマンチックなひとときをリーズナブルに過ごせるのがラブホテルの醍醐味だ。

写真=筆者撮影
愛知県蒲郡市にあるラブホテル「ルー・ヴィナ リゾートホテル」からは絶景が望める。

特に地方に行くと、土地代が安いため部屋も広く、1万円で2人泊まってウエルカムサービスと朝食まで食べてお釣りがくる、なんてラブホテルも。温泉が湧く地域だと、源泉露天風呂付きのラブホテルなんていうのもあったりして、高級温泉旅館に引けを取らない部屋をお得に利用できる。

愛知県の海岸前に立つラブホテルでは、館内にチャペルがあり、自由に海辺を散歩できて、夕焼けや朝焼けに染まる海が望める絶景の露天風呂がある。静岡インター近くのとあるラブホテルでは日本庭園付きの露天風呂が客室にあったりして、『一休.com』に載っていてもおかしくないような豪華なラブホテルが全国に多数存在しているのだ。