急に来た正月、巣ごもり消費「特需」
新型コロナウイルスの感染拡大で外出制限され、消費者の感覚はまるで「急に来た正月」の様相を呈しています。それに連動して、ゲーム関連や動画配信サービス企業などのサービスが「巣ごもり需要」で爆発的に膨らんでいます。もちろん、多くの人々が自宅および室内で過ごす時間が増えているためです。任天堂はiPhone用にも人気の高いゲームタイトルをラインナップしており、それも大きな収益源にはなっていますが、専用コンソール(ゲーム機本体・ハード)向けのゲームの需要も根強いです。ゲーム誌『ファミ通』が発表した3月の国内家庭用ゲームソフト・ハードの売り上げデータによると、任天堂の主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売台数は83万台超で、昨年の年末商戦の約113万台に次ぐ規模となり、前年同月からは実に2.8倍となっています。
また、スイッチの場合、3月に発売された人気シリーズ「どうぶつの森」の最新作『あつまれ どうぶつの森』(あつ森)が、10日間で約260万8000本を売る大ヒットとなったことも、ハード需要の押し上げにもなりました。“あつ森”自体も巣ごもり需要の恩恵を受けており、過去のシリーズは発売1週目の販売が50万~70万本だったのが、今回は180万本超と大きく伸長しています。ゲーム業界は1本のヒットで爆発的な収益を記録するなど、売り上げの予測が難しい業界です。さらに今回は、新型コロナウイルスによる特需が追い打ちをかけ、世界的に品薄状態が続いています。