専門家が指摘する、絶対に受けさせてはいけないAO入試
大学入試において、「AO入試」の比重が高まっている。早稲田大学、慶應義塾大学をはじめ、メジャーな私立大学は軒並みAO入試を導入している。なかには、3割近くの学生をAO入試で入れている私大もある。2016年度には、京都大学のような最難関の国立大学もAO型入試制度を取り入れた。
文部科学省の資料によれば、大学入学者に占めるAO入試組の割合は、00年度にはわずか1.4%だったのが、17年度には9.1%にまで拡大(図1参照)。つまり、ほぼ10人の大学生のうち1人がAO入試組なのだ。さらに、推薦入試組(35.2%)などと合わせれば、17年度に一般入試以外の方法で大学に入った大学生の割合は、実に、44.6%にも達している。
「AO」とは「Admissions Office」のことで、大学の入試事務局を指し、「大学が求める学生像に合った高校生を、入試事務局が独自に判断してスカウトする」というもの。確かに、多くの大学で、高校時代の活動実績を示す書類の審査、志望動機を問う面接などが選抜方法のメーンとなっているが、「学力検査をしない」というわけではない。そこが推薦入試とは違う。