喪失に対峙し、乗り越えていく能力を高めた先にある世界
(『セキュアベース・リーダーシップ』P143)
喪失に対峙し、乗り越えていく能力を高めた先には、きっと、もっと強くて、優しくて、しなやかな社会があるのだろう。日本にとっても、世界にとっても。どちらかといえば悲観的にものごとを捉えがちな私にとっては、それは一筋の光である。
ただ、そこにたどり着くプロセスにおいては、私たちはそのプロセスを歩むために必要な考え方、ツール、対話や行動の仕方を学んだ上で、それを実践し、お互いを支え合っていく必要があるのだと思う。
私も人の力になれればと思うし、人の力になれていると思うことが自分の支えになる。私にとっても人の力が必要だ。実践を通じて、支え合っていく力を育む時間にできたら、と思う。
何と絆を結んでいるかを理解する
(『セキュアベース・リーダーシップ』P101)
マクロン大統領の言う「本当に大切なものを再確認する」とは、「何と絆を結んでいるかを理解する」ということかもしれない。私は、あなたは、何と絆を結んでいるのか。私の、そしてあなたの大切な人は、何と絆を結んでいるのか。その絆はいま、傷ついていないか、失われてはいないか。だとしたら何ができるか。「喪失」とどう対峙し、乗り越えていくか、その能力を高めるにはどうしたらいいか。本稿が、その議論と実践のささやかなきっかけになるなら、うれしい。
※本稿で紹介している『セキュアベース・リーダーシップ』の第4章を現在無料で公開しています。