3月11日に発生したマグニチュード9.0という東日本大震災は、日本経済にも大きなダメージを与えた。折しも3月は決算期末を迎える企業も多く、会計処理の面から見た影響は計り知れない。

津波で大きなダメージを受けて放射能漏れを起こした東京電力の福島第一原子力発電所であるが、1号機から4号機について「廃炉にするしかない」との観測が強くなっている。海水を注入したことなどで発電する能力がなくなったとすれば、将来企業に何らかの経済的便益をもたらす「資産」とは見なされなくなる。

災害にともなう会計処理のフロー

災害にともなう会計処理のフロー

図にあるように、災害を受けて未稼働となった簿価1000億円分の設備があるとする。そして期末になっても復旧せず、その設備の資産価値が物理的に失われ、災害によって500億円減ったとしよう。

(構成=高橋晴美 図版作成=ライヴ・アート)