国内約300社の部品メーカーから材料を調達している本田技研工業(ホンダ)が、輸送方法の見直しを検討している。その会計学上のポイントは、各社がホンダに対して個別に部品を輸送してきた点だ。

仮に1日に300社がホンダの工場に部品を納めにくるとすれば、工場では合計300回もの検品や納入の手続きを行うことになる。混乱を防ぐために納入の時間帯を6つに区切ったとしても、一つの時間帯で50社との対応が必要だ。また、1社が1台のトラックで運んできたら、50台分の駐車スペースも用意しなくてはならず、土地の有効利用の観点で疑問符がつく。

(構成=高橋晴美 図版作成=ライヴ・アート)