財務を理解するには決算書を読み解くというのが普通の考え方のようだ。しかし、決算書は日々の企業活動にともなって起票していく帳簿の要約でしかない。本当に財務を理解したいのなら、簿記をマスターして帳簿の行間から企業活動の実体を読めるようになりたい。
帳簿とは貸借対照表や損益計算書を作成するための元ネタである「総勘定元帳」や「仕訳帳」などのこと。企業の帳簿は単なる金銭の出納ではなく、発生原因を踏まえて記載する「複式簿記」が用いられる。現金5万円で備品を購入したら、「借方 備品 5万円」「貸方 現金 5万円」と購入と支出を紐付けて起票し、総勘定元帳に記載する。
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(高橋晴美=構成 ライヴ・アート=図版作成)

