「大人の俳優」に見合う振舞いができていない
新潮は、それでも女性たちが自ら口を割らず、告発もしなかったのは、「やはり進次郎氏の、女性を見極める“性事力”とトラブルを未然に防ぐ“対応力”は際立っている」と褒め、「多くの女性を相手に寝技で“成果”を上げながら決定的な言質は取らせず、修羅場にはならない。こうして清新なイメージを保ち続けた超絶の“リスク管理能力”は政治の舞台でも大いに力を発揮するのではなかろうか」と褒め殺す。
私にいわせれば、このやり方は、ジャニーズ事務所のアイドルタレントと何ら変わるところがないと思う。
彼にとって女性は、手を叩けばはらはらと舞い落ちる木の葉のようなものかもしれない。女性蔑視とまではいわないが、女性を軽く見ているといわれても致し方ないだろう。これからは女性票が離れていくのではないか。
新潮で政治アナリストの伊藤惇夫がいうように、これまでの進次郎は周囲からちやほやされる「天才子役」だった。ようやく結婚して大臣になり、「大人の俳優」の仲間入りをしたのに、外交や安全保障といった国家的なテーマには口を濁してきたため、それに見合う振る舞いができていない。
昔から、名子役は大成しないといわれるが、進次郎も同じではないのか。しかも、女性とのホテル代まで政治資金で払うというのでは、進次郎の男が廃る。
業務の実態がない幽霊会社に「約510万円」の謎
文春の記事通りなら、見かけによらず進次郎はカネに細かい人間のようだ。
自分の選挙区に貼るポスターや、名刺、ビラの作成などの印刷代にも、不可解な点があると文春が指摘している。
印刷しているのは千葉県野田市にある「エムズクリエ」という業者。17年の衆院選では約510万円もここに支払っていて、12年から18年までの合計で約4300万円にもなるそうだ。選挙の際のビラやポスターなどの費用は一定額まで公費(税金)で負担される。
なぜ、地元・神奈川県の業者ではないのか? 住所を辿っていくと、長年小泉家の印刷を請け負っていた印刷会社を辞めた元営業マンの家に行き着くが、そこには社名も印刷所もないというのだ。
その営業マンが印刷所に勤めているとき、進次郎に可愛がられていたという。彼は進次郎の事務所からの注文を受けると、知り合いの印刷所に丸投げし、相場より高い請求をするそうだ。そんな「幽霊会社」になぜ? という疑問が湧く。
元営業マンがいた印刷会社社長は、「小泉事務所からの受注額のうち何割かをキックバックしている可能性もあります」と話している。件の「エムズクリエ」から丸投げされている下請け会社社長も、元営業マンから仕事をもらっていることを認め、「これはエムズクリエ社に」「こっちは小泉事務所に」と二種類の請求書を書かされていると語っている。