「やせること」への女子大生の複雑な心境

彼女たちが作成したアンケートの項目はいたってシンプルです。シンデレラ体重の解説をし、自分のシンデレラ体重を回答者に把握してもらった後、次の質問が続きます。

①シンデレラ体重に対して良いイメージを持つか、悪いイメージを持つか
②シンデレラ体重に具体的にどのようなイメージがあるか
③自分の身長に対するシンデレラ体重を知ったうえで、シンデレラ体重になりたいか

結果は次のようになりました。

・シンデレラ体重に良いイメージを持つか、悪いイメージを持つか
良い:52名(62%)
悪い:32名(38%)
・自分の身長に対するシンデレラ体重を知ったうえで、シンデレラ体重になりたいか
目指したいと思う:50名(60%)
目指したいと思わない:34名(40%)

このアンケートが示すように、半数を超える学生がシンデレラ体重を肯定的かつ目指し得る体型として捉えています。しかし「シンデレラ体重に対するイメージ」についての回答を見ると一転、この体重に対する女子学生の複雑な心持が見えてきます。

たとえば、シンデレラ体重に対して「良いイメージ」を持ち、かつ「目指したい」と答えた人(38名)の回答を見ると「なりたい」「素敵」「細い」「理想の体型」「顔がブスでもかわいく見える」「この体重まで持っていければ」といったように肯定的な回答がならびます。

「やせすぎ」だけど「理想の体型」という複雑さ

ところが面白いのは、「目指したい」と答えながらも「悪い印象」を持つと答えた学生(11名)もいることです。

回答には「やせすぎ」「がりがり」「軽くないといけないという強要」といった言葉が見られます。「放っておいてくれと思いつつ……」と書いた学生もいました。この彼女たちの回答は、「シンデレラ体重に悪いイメージを持ち、かつ目指したくもない」と回答した学生(21名)の「やせすぎ」「押し付け」「非現実的な理想」といった言葉と呼応します。

他方、「目指したくない」と答えながらも「シンデレラ体重にはよいイメージを持つ」と答えた学生も13名いました。そこには「かわいい人はマストみたいな世間のイメージ」「女子力高そう」「天使の羽のような軽さ」といった言葉が並びます。

これら回答は、シンデレラ体重に対する女子学生の入り組んだ気持ちを表します。「目指したい」と思いながらも、「行き過ぎじゃないか」と思う。「こんなのはごめん」、と思いながらも、どこかで「こうなりたい」という気持ちも隠しきれない。そんな複雑さです。

ダイエットの当事者である女子学生自身に「やせすぎ」「がりがり」「強要」といったネガティブなイメージを持たせうる体型が、同時に「かわいい」「理想の体型」といったポジティブなイメージとしても立ち現れるのは一体何故なのでしょう。