2017年11月に開店したGATHERING TABLE PANTRY(ギャザリング テーブル パントリー)はキャッシュレス、新調理器などを導入した研究開発店舗。

予測不可能で複雑な時代のリスクとは

——会社が持続的に成長するには、トップのマネジメントは短期間で変わらないほうがいいよう思いますが、業績好調のまま社長を6年で交代されましたね。

【菊地】社長になって1年目に内紛が起きたとき、これだけはやらなきゃいけないと思ったのが「スムーズな経営承継」でした。6年で社長を交代することを自分に誓い、信頼する社外の関係者にそのことを約束し、その時点で後継者にする人物を決め、経営者になるための経験を積んでもらうことにしたのです。それが、現社長の黒須康宏です。ふたりで5年間にわたって経営のことに向き合ってきたので、経営の継承はスムーズにいっていると思っています。会長になってもCEOでしたから、2019年春に黒須がCEOなったところで、経営の実権を継承した、といえるかもしれません。

——これからの経営者に求められることは何でしょうか?

【菊地】最近は「VUCA(ブーカ)」の時代だと言われていますね、VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の頭文字から取った言葉です。このような予測不可能で複雑な時代には、過去の成功経験を頼って新しいことは何もしないのが、最大のリスクだと思います。過去の成功体験が通用するなら、経営者は社内のことに通じていればよかった。しかし、これからは圧倒的に未知なることに向かっていかないといけない。経営者自らが社外に出て行って、どんな変化が起こっているのか、学ばないといけない。私どもでいえば、たとえばデジタルトランスフォーメーションをどう進めていくか、日本の人口減少・外食市場のパイが小さくなっていくのにどう対応するか。その際、なぜ新しいことに取り組むのかを、社員に、お客様に、株主に、それぞれわかりやすく説明し、理解を得ていくことが、いままで以上に大切になってきます。なによりも、経営者自らが学び、新しい経験をしていくことが、ますます大事な時代になってきたと思います。私も同じ心境です。

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