紙の新聞を見直してもよいのかもしれない
冒頭で述べたように、紙の新聞の未来は明るいとは言いにくい。
ただ、何十年、何百年と受け継がれてきた「紙」ならではの有用性があるのではないだろうか。
電子マネーの普及が「お釣りで受け取る硬貨の枚数をいかに少なくするか」を瞬時に計算して手持ちの硬貨をレジで支払う経験を奪ったように、ネットの普及が子どもたちの「国語の運用能力向上」を阻んでいる側面もあるとわたしは感じている。
こんな話をすると、世間から「アナログ人間の戯言」と揶揄されるかもしれない。あるいは、ネットメディアで紙の新聞の有用性を訴えること自体矛盾した行為なのかもしれない。それでも日々子どもたちの国語を指導している立場からすると、紙の新聞をいまこそ見直すべきだと思うのだ。