大切なのは子どもが新聞に興味を抱くきっかけづくり
もちろん、わたしは「家が新聞さえ購読していれば、子が国語を得意になるにちがいない」と言いたいわけではない。新聞を購読しているものの、あまり活用されず、放置されたりすぐにゴミ箱行きになったりして、子どもの目に触れなければ全く意味がない。
そして、なにより大切なのは子どもが新聞に関心を示すきっかけづくりを親が用意することだ。子の教育のために……とそればかり考えるのではなく、親自身が新聞を楽しむ習慣を身につけることが大切である。親が新聞に食い入る姿を見ることで、子どももそこに書かれている内容が気になるはずだ(読書好きの子の親がやはり読書好きというのも、同じ理屈である)。
あるいは、テレビニュースを見ながら家族で話をしている際に、それと関連する新聞記事を子どもに見せてやる……そんな働きかけこそが子どもが自主的に新聞を手に取るきっかけとなる。
小学校低学年生に薦めたい「子ども向け新聞」
さて、小学校高学年であれば「大人向け新聞」を読ませるのもよいだろうが、低学年では「子ども向け新聞」を購読するのも手だ。大手では「朝日小学生新聞」(朝日学生新聞社)、「読売KODOMO新聞」(読売新聞東京本社)、「毎日小学生新聞」(毎日新聞社)がある。
これらの小学生新聞を愛読している子の保護者から聞いた活用方法を3点紹介したい。
1.記事のスクラップとコメント記入
子が興味を持った記事をスクラップブックに貼り付け、その下に「一言コメント」を付け、家族でその内容を話題にする。スクラップする記事は親が指定するのではなく、子に選ばせることが大切。
2.新聞・読書の時間
家族で「新聞・読書」の時間を15分程度設けて、みんなで新聞や読書をする時間を作ってみる。
3.テレビニュースの復習材料としての活用
一般紙や子ども向け新聞は「1日、あるいは2日遅れのニュース」を掲載していることもある。前日にテレビニュースを家族でみて話題にのぼったことを改めて小学生向けの新聞で確認することで子の知識をさらに深めていくことができる。