付き合わなければならないなら「スルー力」を身につける

自分が知っていることを、相手がしゃべり出すシーンも結構あると思います。ただ、そこで反論したり、話を被せたり、嫌な顔をしても、相手が気を悪くするだけで得することはありません。聞き流すのが無難です。考えようによっては、相手は「その程度の人」なんです。取引先などで、どうしても付き合わなければならないなら「スルー力」を身につけることです。苦手な人に対面したら、笑顔でフェードアウトしていけばいいんです。バシッと切ると敵をつくることになりかねませんから。

もし、初対面の人を怒らせたりイライラさせてしまったら……その状態を切り替えたり巻き返したりするのは正直、難しいです。相性もあるので「縁がなかった」と割り切って深追いせず、撤退する方向に持っていったほうがいいと僕は思います。逆に自分が相手を苦手だと感じてしまったら、マインドセットを切り替え、頑張って好きになるしかありません。相手の立場に立って相手の味方になるしかないんですよね。

Q:初対面の人にやってはいけないことは?
A:マウンティングしないことが大切

佐々木俊尚(ささき・としなお)
ジャーナリスト
1961年、兵庫県生まれ。毎日新聞、アスキーを経てフリージャーナリスト。著書に『レイヤー化する世界』『キュレーションの時代』『家めしこそ、最高のごちそうである。』『自分でつくるセーフティネット』ほか。
(構成=篠原克周 撮影=的野弘路 写真=PIXTA)
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