※写真はイメージです(写真=iStock.com/Masaru123)
仕事のとき、法人名(企業ブランド)で依頼される場合と、個人名(個人ブランド)で指名される場合に分かれる。誰もが知る企業であっても、「○○さんだから頼んでいる」「○○さんが担当でなければ嫌だ」と言われる場合には、担当者が「個人のブランド力」を発揮していると見ていい。世の中には「個人のブランド力」が非常に高い人がいる。魅力があるだけでなく、多くの顧客やファンが生まれる。なぜ、彼ら、彼女らは、人気があるのか――。

なぜ、客との会話が弾むのか

経営者や社員が「個人のブランド力」を発揮すれば、自ずと企業のブランド力も向上し、社会から高い評価を得ていく。「個人のブランド力」を高めるには、どうすればいいのか。そのプロセス追ってみる。

「個人のブランド力」はすべてのビジネスパーソンが目指すところだが、企業からも個人からも、評価をされなければいけないのが「経営者」だ。企業のブランド力がまだ発揮できていない中堅中小企業のオーナー経営者なら、なおさらだろう。とくに起業して日が浅い企業では、個人のブランド力を発揮できる経営者の存在が欠かせない。

(1)初対面の相手の情報を調べ、会話に生かす

初対面の人と会う場合、企業名と名前がわかっているなら、ネット検索して事前に相手の情報を入手しておこう。たとえば、このような観点だ。

・会社を代表してインタビューを受けた記事や動画が過去にないか
・面談する相手企業や所属する部門が手掛けている仕事の内容は、自社に関係していないか
・出身校が自分と同じだったり、ゼミやサークル活動で共通したりという点はないか
・ブログやFacebookなどをしていないか。もししていたら、どんな記事をアップしているのか

こうした情報を検索して、相手を理解していれば、初対面でも会話が弾み、先方は好意を抱いてくれやすい。

(2)自分がどんな専門性を備えているかを、アピールする

会社がどんな業務を行っているかを説明できるのはもちろんだが、自分がどんな専門性を発揮できるかを相手にアピールできれば、自身の存在価値はより膨らむ。たとえば、次のようなテーマは、とくに興味を引きやすい。

・中小企業向けのITサポートを数多く手掛け、取引先から信頼された実績をいくつも持っている
・過去の業務経験から、新たな販路を開拓するための有効な手立てを知っている
・採用で人が集まらない企業に、応募者を増やした実績があったり、人材獲得に成功した企業の事例に精通していたりする
・企業の固定費を減らす方法を知っている。
・ウェブサイトのアクセス数を増やす具体策を助言できる

本業に加えて、こうした具体的なノウハウや支援策が提示できる人なら、相手はこちらの話を聞いてくれ、大事にしてくれる。