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いつ立場が逆転するか、わからない

(6)人を応援する

一般的なビジネスパーソンは、昇進祝いや昇格祝いには馳せ参じるが、転勤や転職のときになると様子を見るか、行かない人が多い。目先でしか付き合えない人は、仕事でもプライベートでも人的なつながりが希薄になる。個人的にブランド力を発揮している人は、多くの人が行かないこうしたタイミングでも足を運び、これからの関係を不動のものにする。人の心の不安や痛みを理解しているから、できる対応だ。

もし、悲しいことがあったときは、慰める言葉を掛けるのではなく、何も語らず共に時間を過ごす。定年を迎えた人のために、一席設けて慰労し、今後も付き合いを続ける。こんな対応をしてくれた人のことを、相手は忘れない。自分が窮したときに、最初に支援の手を差し出してくれるのは、こうした関係を築いた人たちだ。

(7)協力会社や飲食店のスタッフも味方につける

人はお金を払うときに、本性が出る。お金を払えばなんでも許されると、勘違いする人を見かける。だが個人のブランド力を発揮する人は、取引先はもとより、協力会社の担当者や宅配便の配送者、接待で利用する飲食店のスタッフなどにも心を配る。自分が困ったときに助けてもらうこともあれば、長い人生では立場が逆転する場合もあるからだ。人に対する礼儀を分け隔てなくできる人には、顧客とファンが生まれる。

面白いことに、周囲に人の目がないときにこそ、人間はその本性をさらけ出す。ところが、いつ誰に見られているかわからないというのもまた真実だ。普段の行動を思い起こし、以下のような態度を取っていないか、セルフチェックしたい。

・込み合う電車の中で足を組んで平気でいるビジネスパーソン
・採用面接を終えたあと、カフェで訪問先企業の批評をしている就職活動中の学生
・電車で席をひとつ動けば前に立つふたり連れが座れるのに、意に介さずスマートフォンに興じるビジネスウーマン
・商業施設にあるハンディキャップ用の駐車スペースに、高額車に乗って平気で駐車する経営者
・受付や総務の女性には横柄なのに、仕事をもらっている相手には媚を売る営業マン
・高齢者が地下鉄の駅で大きな荷物を持って階段を上がっていても、目に入らない人

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