子ども用の小さな歯ブラシを使うのもお勧めです

舌の表面は粘膜なので、掃除しすぎると傷つけてしまいます。ヒリヒリしたり、血が出たりした場合には、数日間は舌清掃を中止してください。舌苔が多くて舌が真っ白になっている人には、専用の舌ブラシを使って舌を掃除することを勧めています。ある程度きれいになってきたら、普通の歯ブラシで掃除をしてもよいでしょう。子ども用の小さな歯ブラシを使うのもお勧めです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/SIphotography)

舌の掃除は1日1回、朝起きてすぐに行います。このときが一番舌苔が多く、口臭も強いからです。また、舌が舌苔で汚れていると、味蕾が埋もれて味を敏感に感じられません。舌をきれいにすれば、食事もおいしく食べることができます。

口臭専門外来に来る患者は5歳から90代と年齢層は幅広いのですが、プレジデント読者にも重なる中高年男性が最も多いです。

口臭は、人に指摘されないと気づきません。特に年齢が高くなり、社会的地位も高くなると、指摘してくれる人は少なくなります。まずは、家族など身近な人に、自分の息が気になるか聞いてみるとよいでしょう。

川口陽子(かわぐち・ようこ)
東京医科歯科大学大学院健康推進歯学分野教授
歯学博士。同大学歯学部卒業。同大学歯学部附属病院「息さわやか外来」診療科長。
 
(写真=iStock.com)
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