保険適用外の治療は、元がとれるか
保険適用外の自費診療については、「受けたことがある人」が、世帯年収1000万円以上の人で約55%と半数に上った(図8)。しかし、「保険の適用外になっても歯科医師が勧めるベストの治療を受けたい」と答えた人は、世帯年収1000万円以上の人でも約3割にとどまった(図9)。ここで自費診療に関するコメントを一部紹介しよう。
「若いころにベストな治療を受けるのは老後の財産になると思うので、ケチらずに投資するべき」(20代女性)、「保険適用の銀歯ではなく適用外のセラミックにしたが、自分の歯がよりきれいに、強くなると考えれば高いとは思わなかった」(20代女性)。
これらは女性のコメントだが、男性は料金の高さについての言及が多く、自費診療に後ろ向きの傾向だ。
「自費診療はお金に余裕のある人がやること。歯医者の金儲け」(40代男性)、「『インプラントで7万円』と言われて、ろくに説明もなく治療された。終了後、歯1本あたりの値段だと知らされ、結局50万円近く払わされた」(60代男性)。
ただ、男性でも「歯は爪や髪と違い、二度と生えてこない大切なもの。自費診療を受けるかどうかは個人の自由だが、重要だと思う」(20代男性)といった肯定的な意見も見られた。