手で顔に触れない練習をしてみよう

手で顔をできるだけ触らなくするだけでも効果があるとのことです。ただ、ほとんどの人は無意識のうちに触っているそうで、まったく触らなくするのはなかなか難しいらしい。ためしに、どれくらい顔をなぜまわしているか、チェックしてみてください。

アルコール消毒剤はインフルエンザウイルスと一部の風邪ウイルスとには効果がありますが、一般論としては風邪のウイルスにはあまり効きません。それから、家族に風邪ひきが出たときには、家の中で手を触れがちな場所を清潔にするだけでリスクを下げることができます。こういったことは、知っておいたほうがお得ですね。

誤解のないように書いておきますが、インフルエンザは風邪と違って飛沫感染しやすいのです。なので、インフルエンザの予防にマスク着用はある程度効果があります。が、それも絶対的ではありませんし、インフルエンザも付着で感染します。ということで、インフルエンザも風邪に劣らず、手洗いによる付着感染の防御がとっても大事なのであります。

ビタミンCのサプリメントでは治せない

いくら気をつけても、風邪をひくときはひきます。感染してしまったらどうしたらいいか。一日も早く治りたいのが人情です。では、風邪を治す方法があるのか、というと、ありません。身も蓋もない言い方ですが、ないものはない。仕方がありません。

これまで調べられたサプリメントは、有名なビタミンCを含めてどれも大きな効果がありません。日本では生姜湯や卵酒、アメリカではチキンスープを摂ったりします。多少気持ちよくなる、とか、水分の補給になる、というような効果はあるかもしれませんが、風邪が早く治るわけではありません。残念っ。

鼻水、咳、頭痛、などといった症状を和らげるお薬は必要に応じて服用すればもちろん有効です。くり返しになりますが、タミフルのようにインフルエンザウイルスに対する薬剤はありますが、いわゆる風邪のウイルスに効くような抗ウイルス薬はありません。それから、抗生物質は不要です。というよりも、飲んではいけません。前章にも書いたように一般的な抗生物質は細菌に対するものですから、ウイルスには効果がゼロです。その上、副作用が出る可能性がありますし、耐性菌=抗生物質が効かない細菌、を産み出す危険性もあります。

ただし、自分ではウイルス性の風邪と思っていても、それ以外の病気で、抗生物質の投与が必要な場合もあるので、そこはお忘れなく。