東京の山手線内に広い借地権を持っていた70代男性と再婚した60代女性も、男性の死後に「私の取り分は半分」と主張し始め、納得できない先妻の長男長女とのバトルが勃発(図参照)。泥沼化するかと思われたが……。

※後妻は低評価額でも住み慣れたマンションを選ぶ。一方で、預貯金は半分を相続。※長男長女は後妻の相続分が「半分未満となった」ことに満足。

「長男が激怒して『(後妻、長男、長女)3人に対する親父の愛情は均等だ』と喚き散らしたんですね。すると、意外にも後妻さんは『そうですね』とあっさり返答。亡夫と住んでいたマンションと預貯金4000万円を懐に。長男と長女は、遺産の6割を手にした」(高橋氏)

金額だけ比べれば3等分ではないが、後妻の取り分が半分未満となったことで長男長女も納得。偶発的とはいえ、ちょうどよい落としどころを見つけた格好だ。いずれも杓子定規のセオリーとは違う次元で収まっているのが面白い。