――科によって雰囲気は違いますよね。腎臓内科は研究肌の先生が多くてアカデミックだし。

【相田】そうですね。細かいところまでよく気がつく先生が多いです。

――伊佐山さんのいる救急科はやっぱり体育会系?

【伊佐山】体育会系ですね。医療ドラマなどで描かれるような、緊迫した状況になることも、実際によくあるので。とはいえ、一昔前の「救急医は激務」というイメージは、今とはちょっと違うと思います。

――今はどのように変わりましたか?

【伊佐山】まあ、休みの日はちゃんとありますからね。

――おお、休めるんですね。それはよかった。

【伊佐山】もちろん、自分のいる病院の救急科は、ということですが。シフトがしっかり組まれているので、過労で倒れてしまう、というほどではないですね。

――シフトはどのように?

【伊佐山】たとえば「入り」から「明け」までだと、当直もある場合には、朝の7時くらいに病院に行って患者さんのカルテを書いて、夕方の17時くらいまで病棟で患者さんの管理をし、そこから当直。深夜の救急車に対応して、朝の引き継ぎをして、15時くらいまでまた働きます。

――当直をはさんで30時間以上の勤務ですね。一般企業なら、労基署(労働基準監督署)に踏み込まれてしまう(笑)。

【梅村】たしかに(苦笑)。

【伊佐山】でも、その日は一応、寝られるので。

――そりゃ、寝なきゃダメですよ! でも当直のときは、寝ていられるんですか?

【梅村】救急車が来なければ寝られますよ。でも、そういう日は年に1回、あるかないか……。院内PHSが鳴りやまない日もあるので。