上司、同僚のフォローと見せかけて自分アピール
また今度は「自己肯定感が高い人はいないのかな?」と思って、会社の同僚のことを話している人たちに耳を傾けます。
「あいつ、やればできるんだから、やればいいのに!」と言っているのが聞こえて、私は「お?!」と思います。
「肝心なところであきらめちゃうから、上司から目をつけられちゃうんだよ!」
「お! この人は自己肯定感が高いから同僚のことをフォローしてあげようとしているのかも!」と思って話を聞きつづけます。
すると、「だいたいあいつは詰めが甘いんだよ!」とか、「あの上司がもっと認めてあげればいいんだ!」と言っているのですが、「あれ? この人って結局、同僚や上司に比べて自分はすごいんだ!」と言っているわけで、「あ! この人も自己肯定感が低いんだ!」ということがわかってしまいます。
たしかに、自己肯定感が高かったら、こんなところで人の話なんかする必要がないもんな! と思って「お?! やっぱり、これまで自分は間違っていたかもしれない!」とちょっとびっくりしたのです。
私は、偉そうにしている人、集中できる人、人のことをかばってあげられる人、などが「自己肯定感が高い人」だと思って、「自分はなんてビビリで弱気で、集中できなくて、人のフォローなんかちっともできない器の小さな人間で……」と、ずっと思っていたんです。
だから、「あれ? もしかして私がこれまで自己肯定感の高さを感じてきたような相手こそが、自己肯定感が低い人なのかもしれない!」と気づいたとたん、面白くなってきたんです。
本当に自己肯定感が高い人はどこにいる?
そうしたら、次に「あれ? だったら、自己肯定感が高い人ってどこにいるの?」と疑問がわいてきます。
そこでフッと気がついたんです。
「こんなにたくさん人が乗っているのに、私が全然気にならない人、注意を向けていない人がいる!」
寝たふりをしている人、本を読んでいるふりをしている人、などたくさん気になる人がいる一方で、私がまったく注意を向けていない人たちの存在に気がついたのです。