筆者の度肝を抜いたモンペ「ワースト5」

ふたつめのモンペは「わが子可愛や、愛は盲目属」だ。

わが子を大事に思いすぎて、周りが全く目に入らないタイプである。

筆者の度肝を抜いた「ワースト5」は以下のものだ。

1 思春期の子どもたちに背の順で並べという命令は、背の低い(わが)子にとっては自己肯定感を著しく妨げるものなので、配慮に欠けた指導であると言わざるを得ない。
2 合唱祭の指揮者の人選が(わが子でないのは)おかしい。選考基準の開示を求める。
3 大学の単位が取れていないのは担任である教授のせい。教授が責任持って、未履修の単位を取らせるべく(わが子に)働きかけてほしい。
4 数学がわからないのは先生の教え方が悪いので、あの先生を辞めさせてほしい。
5 卒業アルバムにわが子の写真が少ないのは不公平。よって回収し、新たに作り直すべきだ。
※写真はイメージです(写真=iStock.com/spxChrome)

これ以外にも、「行事の日程を変えろ」「荷物が重すぎる」「宿題を出せ」「出すな」といった要望があり、一部の学校では「言った者勝ち」という状態になっているそうだ。

しかも今は、直接、子どもと関わっている担任の先生を飛び越えて、いきなり校長や教育委員会、さらには文部科学省に直談判する保護者も増えているという。

もちろん、しかるべきときには、学校に「物申すこと」は必要だ。大多数の保護者は、学校に不満を抱いていたとしても、どんな事例から「物申すべきか」と判断に迷うこともあるだろう。

これは「人間関係」で判断するのがいいと思う。わが子に「人間関係」のもつれが予想される場合、現場の先生の手を借りなければ、整理できないからだ。その場合、学校に「物申す」のではなく、「相談」に行くことになる。

教師に「モンペと思われない交渉術」のポイント5

学校から「モンペ」と思われれば、さまざまなデメリットがある。「モンペと思われない交渉術」のポイントを5つあげてみたい。

1 突然押しかけない

学校の先生は例外なく多忙である。必ずアポを取り、常識的な時間に行く。特に、いきなり「今日、行くので、待っていろ」という態度で勤務時間外の夜遅くに行ってはいけない。先生にも都合があり、自分がされて嫌なことは、先生も嫌なのだ、という想像力を働かせよう。

2 怒りを教師にぶつけない

親がやってしまいがちな行動は、怒りのあまりに、その気持ちをダイレクトにぶちまけてしまうことだ。これは百害あって一利なしである。怒りをぶつけられたほうは攻撃されたと錯覚するので、すぐ防御に回ってしまう。防御に回れば、手助けする気持ちの余裕がなくなる。そうなれば、冷静な話に持ち込み、「戦利品」を獲ることはほぼ不可能になる。