積み立てるときには掛け金が全額、所得から控除

現在、日経平均や東証株価指数など市場の株価指数に連動した運用を目指す「インデックス投信」が128本(うち、株や債券など資産の割合をバランスよく取る「バランス型」は57本)、運用会社が銘柄選択などを行う「アクティブ運用投信」が16本(うち、バランス型6本)、ETF3本が対象となっています。

とはいえ、税優遇といえば60歳までに資金を積み立て、老後に一時金や年金として受け取る、老後資金づくりのための「個人型確定拠出年金(iDeCo)」もあります。

iDeCoでは運用時利益が非課税になるだけでなく、積み立てる(拠出する)とき、受け取るときにも税優遇があります。積み立てるときには掛け金が全額、所得から控除され、所得が減る分、所得税と住民税が軽減されます。企業年金がない会社員が1年間に積み立てられる上限は27万6000円ですが、上限まで拠出した場合、所得税率が20%なら所得税だけでも5万5200円の節税になります。

また年金として受け取るなら公的年金等所得控除、一時金なら退職金所得控除が使え、税が軽減されます。

つみたてNISAは「流動性」が売り

ここまでのメリットがあるなら、「つみたてNISA」より「iDeCo」のほうがトクにみえますが、使い勝手も考えなければなりません。

ポイントは「流動性」です。iDeCoは老後資金づくりの制度ですから、資金を引き出せるのは、原則60歳以降です。30~40代は、結婚、出産、住宅購入、教育など、お金がかかるイベントが目白押しで、老後資金に特化して資金を積み立てるほど余裕がない、目の前のことで精一杯という人も多いはずです。