後半で朝日社説は「一連の文書からは、競合する新潟市などに対抗するため、学園が政権への働きかけを強め、首相と加計氏の面会後に計画が加速化したという流れが見て取れる」と書いているが、これが加計学園問題の大きな流れだったのだろう。

日経までが「異例の状況だ」と指摘する

一般紙と違って経済ネタを重視する日経新聞までが「加計関係者を招致し解明を」(見出し)と社説で訴えている。

社説の後半では次のよう指摘している。

「文書の記載がどの程度正確なのかは分からない。しかし獣医学部新設のため国家戦略特区に認定する過程で、文部科学省や愛媛県から首相と加計氏の関係に触れる資料が次々と見つかるのは異例の状況だ。一方で誘致先の同県今治市の記録も明らかにしてほしい」

文科省や愛媛県から首相と加計氏の関係にまつわる資料が次々と見つかっているのは間違いのない事実である。

この事実に対し、安倍首相はどう思っているのだろうか。何も考えていないのかもしれない。

それゆえ首相は加計理事長との関係について「私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」「計画を知ったのは17年1月20日」などと国会で繰り返し答弁できるのだろう。

国民が怒りを爆発させるときだ

日経社説は最後にこう主張する。

「加計問題が国会で取り上げられてすでに1年以上たつが、特区認定が公平だったのかどうかの疑念は晴れていない。与野党は当事者に事実を確かめ、行政のゆがみを正していく責任がある」

なぜ、1年以上も国会で審議されたというのに疑惑が晴れないのか。それは安倍政権が虚偽の答弁を繰り返しているからだ。

国会でウソをいうことは、国民にウソをつくことである。安倍政権は安倍首相をはじめ閣僚みなが、国民を愚弄している。怒り心頭に発す。いまこそ、国民が怒りを爆発させるときだ。

これだけウソを並べ立てる政権も珍しい。戦後、こんな政権があっただろうか。

(写真=時事通信フォト)
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