さて、今回は増税を免れる人も油断はできない。普通の収入のサラリーマンも、いつ増税の対象になるかわからないからだ。さらに、19年10月から消費税も10%に上がる見込みだ。財布のヒモは引き締めておきたい。

▼2018年からスタートした改正のポイント
(配偶者控除・配偶者特別控除の改正。夫サラリーマン、妻パートの場合)
(1)38万円の控除が受けられる妻の年収を103万円→150万円に引き上げ
(2)配偶者特別控除を受けられる妻の年収を引き上げ

(年収141万円まで控除額38万円~3万円→年収約201万円まで控除額38万円~1万円)
(3)夫の年収によって控除額が縮小・消失
(夫の年収1120万円超で縮小、1220万円超で控除ゼロ)


▼2020年からスタートする改正のポイント
(サラリーマンの場合)
(1)基礎控除を38万円→48万円に引き上げ
(2)給与所得控除を一律10万円引き下げ
(3)給与所得控除の上限額を引き下げ

(年収1000万円超で上限220万円→年収850万円超で上限195万円)
(4)22歳以下の子や介護が必要な家族がいる場合は負担増にならない措置あり
(5)年収約2600万円(所得2400万円)超で基礎控除が段階的に縮小・消失

深田晶恵(ふかた・あきえ)
ファイナンシャルプランナー
独立系FP会社・生活設計塾クルー取締役。「すぐに実行できるアドバイスを心がける」がモットー。近著は『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』(ダイヤモンド社)。
(構成=有山典子)
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