音声入力を用いているうちに気づいたのは、これは思考の訓練になるということです。まだ使ったことがない方は試みに、考えていることを音声入力してみてください。テキスト化されたものを読むと、理路整然とした文章にはなっていないと思います。考えていることを、順序立てて、すらすらと言える人はほとんどいません。
テキスト化された音声入力が、しっかりとした文章として成立することを意識して話してみましょう。非常に有効な思考の訓練になります。難しいことですが、話すときに文章を意識することが大事なのです。
文章のように話すことができるようになると、まとまった考えを、ほかの人に正確に伝えられるようになります。それはプレゼンテーションの能力が高まるということです。
音声入力を用いて、構造をつくる訓練をする
多くの人は、口頭でも文章でも、150字程度のメッセージは頻繁に発信しています。しかし、1500字程度以上のメッセージを発信する機会はあまりありません。また、日本の学校教育では、そのレベルのメッセージを順序立てて述べるという訓練をほとんど行っていません。150字と1500字の間には、「構造をつくる必要があるかどうか」という点で、決定的な差があります。
ビジネスの場はもちろんのこと、社会生活において、大きなアドバンテージとなるプレゼンテーション能力は、音声入力を用いて、「構造をつくる」訓練をすることで高めることができるのです。学校では行っていないこの訓練を、音声入力を用いれば自分で行うことができます。1日に5分でも10分でも構いませんから、スマートフォンに向かって話す習慣をつけましょう。