「短い褒め言葉」をかけ続けると生きる力が育つ

これにプラスして私は「褒め言葉」というものが持つ「威力」に驚いている。募集もされていない職種、あるいは難関と呼ばれる企業・職種の門戸を自力でこじ開けて、夢をかなえた子供を持つ母たちに子育ての極意を聞くと、このようなことを異口同音に言うからだ。

「まずは『楽しい!』という気持ちを持たせ、そして『自信』を持たせる。この繰り返し」

要は「言葉の魔力」で「生きる力」を育てているのだと思っている。

子育ては一筋縄ではいかない難しいものである。だが、自己肯定感が高い子供の家庭を見ると、必ずしも子供にずっと張り付いているわけではないのに、「自信」を持たせる瞬間を見逃していないことに気付く。

叱るにしても褒めるにしても、その瞬間に、子供自身の人格ではなく、起こった出来事を短い言葉で表現しているように感じる。この「短い言葉」というものが、功を奏すのかもしれない。

結局、子育ては、赤ちゃんの頃は「手をかけ」、幼少期には「目をかけ」、そして思春期に入ると「心かけ」ということに尽きるのだろう。

この「心かけ」の時期に、わが子そのものを認める姿勢を持ち、それを言葉に出すことが、子育ての肝なのだと思っている。

関連記事
中流家庭でも余裕「医学部入学」の奥の手
受験生殺到"医学部バブル"が弾けない理由
祝合格した難関校をドロップアウトする子と親の特徴5
橋下徹"尾木ママは荒れた学校を見てみろ"
人口比別「難関大学」合格者数ランキング