何気ない行動が、犯罪を招くことにも
最近よく耳にするのが、SNSから情報を得た「空き巣被害」だ。「これから海外出張に行きます」なんて書き込むのは、「あの家はしばらく留守だ」と教えているようなもの。同じように、許可も得ず子供の集合写真をアップするのもNG。子供のプライバシーに関する許容度は親によって違うからだ。
怖いのは知らず知らずに個人情報をもらしてしまうこと。たとえば、個人宅に遊びに行ったとき、窓をバックに撮った写真をアップすれば、窓から見える特徴的な風景から「どんな地域の何階に住んでいるか」が特定されてしまうこともある。
こういった知らず知らずのKYを防ぐためには、投稿前に時間をおき、「本当に大丈夫か」と相手を気遣い、冷静に考えることが重要だという。「投稿前のいったん停止」。これがネットの中でKYにならない秘策だ。
1973年生まれ。複数のITベンチャーに勤務した後、グリー入社。カスタマーサポート部門の責任者を経て現職。講演多数。近刊は『大人を黙らせるインターネットの歩き方』(ちくまプリマー新書)