ソニーCEO平井一夫氏もICU出身

OB・OGで言えば、ソニーの社長兼CEOの平井一夫さんや、バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店副会長の木越純さん、サミットなど重要な国際会議の通訳者として有名な長井鞠子さんなど、英語のスキルを武器に、国内外のビジネスシーンで名をはせている卒業生がたくさんいます。

ちなみに、TOEICの全国平均スコアは500~550点ほどですが、ICU生は700点前後。800~900点以上の人もかなりいます。前述した大学1、2年時のELAの授業でしっかり英語を身に付けることで海外の企業も選択肢のひとつにできるのです。

前述したリベラルアーツ教育も、多くのOBが、就活や仕事で大いに役立ったと話します。

出世する人にはリベラルアーツの教養が必須

リベラルアーツは、特にここ数年、各方面でクローズアップされています。たとえばアップル創業者の故スティーブ・ジョブズも、晩年にリベラルアーツについてこんなコメントを残しています。

<アップルのDNAには、技術だけでは不十分だと深く刻まれています。人々の心を震わせるような成果をもたらすのは、リベラルアーツや人間性などと結びついたテクノロジーだと、私たちは信じています。私たちは、(リベラルアーツ、人間性に結びついたテクノロジーを前提とした)正しいアーキテクチャーが、製品などはもちろん組織にもしっかり組み込まれていると思うのです>(2011年アップルスペシャルイベント講演より)

また、世界史・日本史に精通するライフネット生命の会長兼CEO(この6月に退任予定)である出口治明氏も、著書『人生を面白くする 本物の教養』の中で、リベラルアーツの重要性を強調しています。今後、グローバルな競争環境では、リベラルアーツの素養なくして、人の上に立つことはできないでしょう。