人手不足、ビッグデータ……
「教養・うんちく」ビジネスネタ6

【1】中華料理店が「カフェ」を展開するウラの理由

外食産業を中心に人手不足が大きな問題になっています。人気中華チェーンを展開するA社は、中華店の求人にはあまり応募がないのだとか。そこで同社ではカフェも展開し、応募者を中華店に“スカウト”しているそうです。また、カフェ業態はビルオーナーの受けもよく、中華店より店舗物件の情報が入りやすいそう。交渉すると中華店でもOKしてくれるケースもあるそうです。

【2】なぜ外食産業が外国人に「無料の学校」を開くのか

人材不足の解決策で前出のA社は群を抜いています。日本人の応募者が少ないなか、頼みの綱は外国人です。同社では、外国人の通う学校が多い東京・神田に、飲食業研修ができる学校を開設。接客に必要な日本語やレジの打ち方などを無料で教えています。修了後は中華店や他の外食産業を紹介してもらえるとか。募集費用を削減できるうえ、他社への紹介料も入るそう。いい策です。

【3】楽チン!ビッグデータで「検索いらず」の世界が実現

位置情報のビッグデータがマーケティングに活用され、一大ビジネスになる可能性があります。一例が、ドラッグストア「マツモトキヨシ」のアプリをスマホに入れると、GPS情報をもとに近くの店舗からクーポンが送られてくるというもの。今後は位置情報とネットの検索履歴から、新千歳空港に着くと、札幌市内のラーメン店やキャバクラからメールが届くといったことも起きそうです。

【4】驚異のカメラワークでスポーツ中継を楽しめる

「360度カメラ」も株式相場で話題のテーマです。同時に全方位を撮ることができるため、スポーツやライブの会場に設置することで視聴者がその場にいるかのような感覚が味わえるとされます。また、画像認識機能を搭載すれば、指定した画像をズームしたり、追い続けることも。経営者が職場にこっそりしかければ、従業員がちゃんと働いているかを監視することもできてしまいます。

【5】最先端のセキュリティ「顔認証」はこんなにすごい

2020年に開催される東京五輪では、セキュリティが大きな課題とされます。関連して話題になっているのが「顔認証」のシステムです。美容整形手術で目や鼻、口の形は変えられても、それらの「位置」を変えることはできません。そこで顔認証では、その「位置」によって本人を特定。あらかじめテロリストなど要注意人物の「顔」情報を入手しておけば、対策を講じることが可能になりそうです。

【6】オートロックがなくても、スマホがあれば安心です

今年の株式相場でのテーマの一つに「民泊」があります。大きな課題が「カギ」の受け渡し方法。有望視されている一つが、スマートフォンを活用したスマートキーです。スマートフォンをかざして暗証番号を入力すると解錠されるしくみが検討されています。暗証番号を毎日変更すれば、無断で居座られる心配もありません。前出の「360度カメラ」を設置すれば、セキュリティ対策もできそうです。

コメンテーター 藤本誠之
SBI証券投資調査部。「相場の福の神」と呼ばれる証券アナリスト。ITストラテジスト。
(大山弘子=構成)
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