スキルや人間性が伴わないと意味がない
この頃、起業をする決意を固めた。社長に辞める意志を伝えたとき、引き止めてくれたことに感謝の思いがあるという。
「こういう仕事をもう一度、してみない? とおっしゃっていただいたのです。それだけに、いざ、辞めるときは複雑な心境でした。業績を短い期間であそこまで回復させる社長は少ないと思いますから」
2012年、34歳のとき、創業し、今年で3年目。競合がひしめく中、スカイプ英会話学習の環境が変わりつつある。「低価格路線」と、質を重視する路線の2つにわかれ始めている。鈴木氏は、「これまでどおり、クオリティを重視した路線を守りたい」と話す。
「ビジネスパーソンが、仕事ですぐに生かすことができる実践的な内容にしているのです。教材も、講師やその教え方、講義の内容など、あらゆる面でビジネスパーソン向けを意識しています。こういう路線はまだ、少ないと思います」
今後は、中途や新卒の採用を始める予定だ。
「学歴だけで採用を決めることはしません。スキルや人間性が伴わないと、意味がないように感じています。学歴はその人の裏側にあるものであり、表に出てくるものではないと思います」
現在、勤務する会社での評価や扱いに強い不満があり、起業する自信がある人には、こんなメッセージを贈る。
「自信があるなら、挑戦されてはいかがでしょうか。たとえ、上手くいかなかったとしても、会社員をしていたらできないことをたくさん経験すると思います。私の今のビジネスの勝算ですか? もちろん、ありますよ。自信があるから、このビジネスを始めたのですから」