成果が問われる成長戦略の実行度
●宮内義彦・オリックス シニア・チェアマン
「政策にかかるところは多いと思いますが、インフレ基調をつくり出そうという努力は必ず実ると思います。アベノミクスにもし課題があるとすれば、それは第3の矢(成長戦略)だと思います。これは本当にしっかりと見極めていかないといけないと思います。ぜひ頑張ってもらいたいと思います」
●橋本徹 日本政策投資銀行社長
「今年は昨年よりもよくなると思います。よくしたいと思っています。そのためには、アベノミクスの3本目の矢をしっかりと飛ばすことだと思います。具体的には規制改革と法人税減税の実行が大きなカギになると思います。政策投資銀行としても、日本経済がよくなるために長期の投資、融資、劣後ローンなどのメザニンファイナンスなど当行のユニークなサービスを活用して金融面から力になりたいと思っています」
●國部毅 三井住友銀行頭取
「景気回復が実感できる1年になると思います。円安、株高、原油安は大きなプラス効果をもたらすと思います。為替は米国経済の好調さなどから考えれば、円安方向に向かうと思います。日本の貿易赤字は原油安などで縮小する方向ですから、昨年のような急激な変動というのはあまりないのではないでしょうか。アベノミクスの今年の課題は成長戦略の実行ということではないでしょうか」
●伊達美和子 森トラスト・ホテルズ&リゾーツ社長
「企業業績がいいですから、景気は上がっていくと思います。さらにこれが賃金などに反映されれば、夏以降、さらに景気は上向いてくるのではないでしょうか。リゾート業界も好調で、昨年は1300万人の訪日外国人旅行者がありましたが、今年は1500万人いくのではないかとみています。理由は、米国経済がいい状態にあるのと、海外からの日本に対する投資意欲が高いからです。そして2番目の理由としては中国やアセアン諸国から日本への旅行の需要が非常に高い中で、為替とビザの緩和、原油価格が下がり、航空機などの燃料サーチャージが下がっていることも考え合わせると、1500万人は行くのではないかと思っているのです。国内旅行についても円安の影響で海外から国内の旅行にシフトする人が増えてくるでしょうし、消費が活発化すれば、国内旅行はさらに増えていくと思います。旅行業界はダブルで効果があるので非常に期待しています」