Q: 「7つのムダ」について詳しく教えてください
1つ目は「つくりすぎのムダ」です。これは必要以上に多くつくったり、必要なタイミングよりも早くやったりすることを指します。
たとえば会議で使用するのは3アイテム分の資料だけなのに、全アイテム分の資料を作成するのはつくりすぎのムダです。改善するには、必要な業務のボリュームや頻度を確認しましょう。
2つ目は「手待ちのムダ」です。これは業務のなかで次の仕事に進めず、一時的に何もやることがない状態のことです。
自分が必要とするタイミングの直前に慌てて部下に資料作成を頼んだため、その出来上がりまで自分が手待ち状態になってしまう。そんな経験は多くの人が持っていると思います。
こうした手待ちのムダを防ぐには、相手のリードタイム(納期)と自分がその業務に着手したいタイミングから逆算して仕事を依頼するようにすることです。また、天候等の外部環境の影響を受けやすい業務は事前準備を行い、適切なタイミングがきたらすぐに取りかかれるようにしておくことが大切です。
3つ目は「運搬のムダ」。これは付加価値を生まない歩行やモノの運搬、情報の流れを指します。頻繁に使用するコピー機が全員から離れた場所にあるのはそのわかりやすい例で、歩行距離が少なくてすむレイアウトを考えなければいけません。
4つ目は「加工のムダ」で、本来の仕事の完成度とは関係のない不要な作業です。社内関係者向けの資料なのに時間をかけて凝ったデザインにしたり、納期厳守なのに納期を度外視してデータ収集に走ったりするのはその最たるものです。
加工のムダは、必要とされる基準に沿って業務を行うことで避けられます。
5つ目の「在庫のムダ」は、必要のない文具や書類、データ類を指します。何年も保存しているが結局は使わないままの書類やデータが、多くの人の机の中にあるのではないでしょうか。
書類やデータであればその内容に応じて適切な期限を設け、期限を過ぎたら捨てるようにするとよいでしょう。