勇気を出して、恥ずかしさという鎧を脱ぐ

知識や情報を増やすには、人から学ぶというのも有効です。このときも、何でも学ばせてもらおうという熱意が強い人ほど、より多くのことを相手から聞き出せます。とにかく、恥ずかしがらず気になったことはどんどん質問することです。

先日、あるバイオリニストの方に直接お話を聞く機会がありました。私は、バイオリニストはみな、バイオリンが当たるあごにあざがあるものだと思っていたのに、その人のあごはきれいなままでした。そこで「あざ付いてまへんな」というと「練習のときはあざにならないよう、あご当てとあごの間に布を挟むんですよ」と教えてくれました。

もしかしたらその人は「そんなことも知らないの」と思ったかもしれません。でも、たとえそうだったとしても、そこで確認したおかげで、私のバイオリンに関する知識は確実に増えたのだから、それでよかったのです。

話が苦手という人も、この恥ずかしいという気持ちが強すぎるのだと思います。要するに、他人の目を気にしすぎているのです。それでいいたいことがあっても「うけなかったらどうしよう」「もし間違っていたら格好悪い」と、口を開くのを躊躇してしまうのでしょう。

うまく話ができるようになりたいなら、勇気を出して、恥ずかしさという鎧を脱ぐことです。格好悪い自分を人目にさらして恥をかくのは、最初はしんどいかもしれません。けれども、完璧で隙がない人より、多少失敗して笑われる人のほうが、可愛げがあって、結局は多くの人から愛されるのです。それに恥をかくことに慣れると、相手の失敗にも寛大になれます。それは人間力を高めることにもつながっていくのです。営業といっても結局は人と人が行うのですから、技術よりも最後にものをいうのは人間力、それを高めることを目指してください。

(山口雅之=構成 大沢尚芳=撮影)
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