「ブラックボックスの部分も残っています。『不承諾通知書』にも、入所できなかった理由が十分に書かれていません」(同)

このような不透明さが、「議員のコネが効く」「園長に直接頼めばいい」といった真偽不明な噂を呼ぶ原因にもなっている。

では、認可保育園へ入るにはどうしたらよいのか。

まず多くの親が考えるのが「裏ワザ」だ。点数を上げるために、「いったん認可外保育所に預ける」「前倒しで申し込み、待機実績をつくる」といったものから、「知り合いの会社や夫の会社を手伝っていることにする」、果ては「偽装離婚してひとり親世帯になる」など違法スレスレの方法まである。

しかし、このように、保護者同士が限られた座席を奪い合う構図は、本来望ましいものではない。自分の子どもが入れても、代わりに誰かが1人入れなくなるだけのことだからだ。

そこで、認可保育園不足の状況を改善するプレッシャーを与えつつ、入園を求める方法として注目されているのが、「最近、杉並区などの保護者が集団で行い話題となった『行政処分に対する不服申し立て』という手続きです」(同)

「不服申し立て」は、市区町村の窓口に書類を出すだけで、手数料が必要ない手軽な手続きだ。これで保育所への入所が認められるわけではないが、市区町村に猛省をうながすという大きな意味がある。そのプレッシャーが効いたせいかどうかは不明だが、不服申し立てをした後、定員の「弾力化枠」として保育所に入ることができたというケースも実際に存在する。

ただし、申し立てには期間制限(60日)があるため、入園不承諾通知を今年4月に受け取った場合はもう間に合わない。再度申請し、不承諾通知を受け取る必要がある。加えて、「不承諾処分の取り消しと入園の義務付けを求める行政訴訟を起こす方法もある」(同)

今後、このような裁判が話題になる日が来るだろうか。

(答えていただいた人=弁護士 大井 琢 図版作成=ライヴ・アート)
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