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保育園利用率の上昇で待機児童数は高止まり

共働き夫婦にとって、子どもが保育園に入れるかどうかは切実だ。しかし、保育園不足の地域では、それが簡単に叶わない状況が続いている。

保育問題に取り組む大井琢弁護士は「市区町村は、保育が必要な子どもを認可や公立の保育所で保育する義務があります。待機児童の存在は、一種の違法状態だといえます」と話す。

では、なぜそのような状態が放置されているのか。

「入園できない子どもは『適切な保護をすればよい』ことになっています。そこで、認可外の保育施設でお茶を濁す状況が蔓延しているのです。このような施設は認可保育園より低い基準で運営されている所が多く、施設によっては、子どもの成長発達や事故防止面で懸念がある場合もあります。保育料も高いことが多いです」(大井弁護士)

では、入園の選考はどのように行われているのだろうか。

「認可外保育園は、保育園との直接契約であるため、選考の透明性が求められません。入園競争が激烈な地域では、高額な入園金などを取るところもあります。しかし、認可保育園では市区町村が一定の選考基準に基づいて決めます。その基準は数値化され、公開されます」(同)

しかし、その選考基準も、100%透明ではない。たとえば同点、同じ優先順位の場合に誰を選ぶかは不透明だ。また、よく読むと「その他の条件を比較して決める」といった、行政の裁量を許容する一文が入れられているケースもある。