ChatGPTの次世代モデル「GPT-5」がリリースされた。OpenAIの発表より一足先に体験したITジャーナリストの本田雅一さんは「初めてAIチャットサービスが登場した時以上の衝撃的な進化だ。しかも無料版ユーザーでも利用することができ、日本でも個人での活用が大きく伸びる可能性がある」という――。
「博士号級の専門家レベルに達した」
「新しい技術からGPT-4oに戻ると、まるで古臭い技術を使っているような感覚になる」──OpenAIのCEOサム・アルトマンはそう話した。数字は技術の世代を表しており、今回は第4世代から第5世代にステップアップしている。
「GPT-3は高校生レベル、GPT-4は優秀な大学生レベル、GPT-5は初めてPhD級の専門家レベルに達した」
これはプレゼン上での単なる比喩ではない。実際に数学、科学、プログラミングの高度な問題を、人間の専門家と同等かそれ以上のレベルで解決できるようになっている。また画像、音声、動画などを並行して分析しながら動作するため、図表やグラフなどのデータを識別しての問題解決も可能になっている。
「誰もが“博士号級”の専門家チームをポケットに入れて持ち歩けるスーパーパワーを手に入れることができる」とアルトマンは言う。
では従来のAIとは何が違っているのか? そして、私たちの日常や仕事に、どのような影響が生まれるのだろう。


