パパが、かえってこない。大ピンチレベル30――。鈴木のりたけさんのもとには『大ピンチずかん』の紙面を真似した読者の体験談が続々と届く。作家として手がけた絵本は、約40冊。読者からのお便りに感想ではなく体験談が綴られるのは、3冊で累計250万部超の大ヒットシリーズ『大ピンチずかん』だけだという。

鈴木のりたけ『大ピンチずかん3』(小学館)
鈴木のりたけ『大ピンチずかん3』(小学館)

「みんな、自分が経験した大ピンチを知ってもらいたい気持ちがあるんでしょう。パパが帰ってこないのは、出張だったようで、事故とかじゃなくてよかったね、とホッとしましたが」と鈴木さんは笑う。

自分の体験も知ってもらいたいという読者の気持ちを喚起するのが、ユーモラスな絵とともに紹介される、誰もが身に憶えのある大ピンチの数々だ。〈いおうとしていたことを わすれた〉〈わりばしが うまく われない〉……。

(インタビュー・文=山川 徹 撮影=黒澤義教)