ジムでマシンや器具を使ったウエイトトレーニングは男性がするものだと思っていないだろうか? パーソナルトレーナーの西本朱希さんは「ホルモンの影響を受けにくい中高年の女性こそ、美しい筋肉をつくるウエイトトレーニングをするべきだ」という――。

※本稿は、西本朱希『女性のための50歳からの筋トレ入門』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

自分に合った「負荷×回数×頻度」を決める

筋肉は、自分が現在持ち合わせている筋力の限界よりも強い負荷をかけて、ストレスを与えていくと、その負荷に耐えられるように適応して強くなっていきます。

だからといって、休みも入れずにやればやるほど強くなっていくわけではありません。

「どのくらいの負荷」で「どのくらいの回数」を上げて、「どのくらいの休憩」を取りながら、「どのくらい繰り返す」か? を考えながら、トレーニングを進めていきます。

まず覚えてほしいのは、重さと回数。ダンベルなどの重さは、自分の体力や目的に合わせます。これは、正確なフォームで何回持ち上げられるかを基準に判断します。トレーニングを続けて、たとえば10回までしか上がらなかった重さを15回以上正確に上げられるようになったら、次の重さにチャレンジ……というように、体力に合わせて負荷を上げていきます。

ジムの中でカメラ目線でポーズを取る若い女性とシニア女性
写真=iStock.com/ChayTee
※写真はイメージです

なお、デッドリフトのような全身種目の場合は、上げられる回数の限界ギリギリまでやると、フォームが崩れて危険な場合があります。「12回以上正確に持ち上げられる重さを10回持ち上げる」を目安にしてみてください。

また、重い重量にチャレンジする場合は、専門のトレーナーに見てもらうようにしましょう。

“自分に最適な負荷”を決める3ステップ

次の3ステップを参考に、現在の筋力レベルをチェックしましょう。そして、「現在の筋力の限界より少し上」を目指しながら、鍛えましょう!

① 初期設定の負荷でフォームを崩さずに何回持ち上げられるかを試す

問題なく12回以上繰り返せるようであれば、もう少し重い負荷を選びます(ダンベル種目→1~2kg重いダンベルへ、バーベル種目→2.5kgプレートを左右に付ける、ケーブル種目→1~2枚の負荷を増やす)。

② 2分ほど休んだあとに①で新たに選んだ負荷で何回持ち上げられるかを試す

基本的には、10〜12回で限界がくるような負荷が現在の筋力に適した重量なので、それを「メイン重量」とします。もしもさらに負荷を上げても大丈夫そうであれば(または、もう少し下げたほうがよさそうな場合も)、負荷を変更して、自分に最も合った負荷を選びます。

③ メイン重量が決まったら一つの種目を次のようにやって追い込む

・ウォーミングアップ……メイン重量よりも軽い負荷×15回。

・1~3セット目……メイン重量をフォームが崩れない限界の回数まで(2セット目・3セット目は、限界の回数が少なくなってもOK)。

・4セット目……10回以上上げられる重量で限界まで。

後日、同じ部位のトレーニング日に負荷を持ち上げてみると、前回よりもメイン重量を上げられる回数が増えていることがあります。その場合は、さらに重い重量で何回上がるかにチャレンジしてみてください。

10回上げられなくても8回は上げられるようであれば、その重量でトレーニングしてもまったく問題ありません。負荷や回数は、種目や目的にもよるのですが、正確なフォームで12回以上上げられるようになったら、怖がらずに次の重さにどんどんチャレンジしましょう!