研修で身につくのは必要なものの10%

世界各国から集まったパナソニックの経営幹部候補生たち。講義形式で質疑応答が行われる。朝から晩まで研修を受けた後、日々の業務の指示をメール等で出さなければならない。

世界各国から集まったメンバーがチームをつくり、8カ月間かけてプロジェクトを展開し、最後に社長の前でその成果を発表する、これがP-EDPの基本的なスタイルです。

プロジェクトのテーマは、最初に丸1日かけ、自分たちで話し合って決めます。こちらから課題を与えることはありません。

テーマが決まったら、あとはひたすらアクションラーニングです。机上の論理よりもフィールドワークが重視されます。ただし、通常の業務もあるので、世界中から全員が一堂に会すことができるのは、各1週間ずつ行われる4回のモジュールのときのみで、5月、7月、11月の3回は大阪府枚方市にある研修センターで集合研修方式で行われます。残りの10月の1回は、海外でのフィールドワーク研修で、国内・海外ともに全員必須のものです。

グループ討論は英語のみのディスカッション。参加者は外部の人からアセスメント(評価)される緊張した日々を過ごす。

研修期間中は、受講生は朝から晩まで研修に集中しますが、深夜や早朝などを使って、各人がメールの処理や業務指示を出します。集合研修以外は、電話やメール、あるいはウェブ会議などを利用して、メンバーどうしの議論を深めていきます。

海外研修は、当社の現地法人で実際のオペレーションを学ぶことが主たる目的です。現地の優良企業のベンチマークと市場調査も行います。市場調査では実際に顧客の家に足を運び、冷蔵庫やエアコンの使われ方を自分の目で確認します。