「使ったあと元の場所に戻さないからこうなるんですね……」

タイマーで時間を測りながら、共有棚に戻すもの(左上)、捨てたり人にあげるもの(左下)、引き出しに戻すもの(右)に分ける。

体を小さくして反省する内山さん。整理する余地は大きそうだ。タイマーを回しながら作業を進めていくと、「捨てるもの」以上に「共有スペースに戻すもの」と「自宅に持ち帰るもの」が多いことがわかり、最終的には引き出しの中身が半分近くにまで減った。これで15分弱。1日の作業は終了だ。ちなみに、今後のために整頓のポイントも聞いておきたい。

「使う頻度の高いものは手前で低いものは奥へ。そして、上から見て隠れるものがないように、立てて置くこと。置き場所を決めると、探す時間が少なくなります」

(右)仕分けして残すと決めたものを引き出しに収納すると、こんなにゆったり。でもまだまだ「整理」の段階。(左)余ったスペースに、机上にあったペン立て2個分の文具を収納。「使う頻度の高いものを手前に」「立てて置く」を心がけて整頓する。

小松さんの話は常に明瞭である。内山さんには1週間で整理を終えるという宿題が渡された。あの片づけ下手が本当に変身できるのだろうか……。

1週間後、再び内山さんの職場を訪ねた。すると、目立つほど散らかっていたデスクがすっきりしている。明らかに物量が減っているのだ。

「とりあえず『要るもの』だけを選り分けて、残りは捨てるか人にあげるか戻すかを判断すればいいんですね。タイマーを使ったのがよかった。私は片づけ中に気が散りがちなので」