「片づけたいのにできない」という人がいると俄然燃えるというかたづけ士の小松易さん。プロの指導で、幼少のころからの整理ベタはどこまで生まれ変われるか。

「小さいころから片づけができません。一念発起してやりかけても『これをどこに置こう?』と悩んでばかりでちっとも片づかない」

自他ともに認める片づけ下手の編集者、内山雅代さん。デスクは不潔ではないが、大量のモノや書類が無造作に置かれてある。PCのマウスを動かすスペースすらほとんどない。

11年3月の東日本大震災で、都内にある職場はグチャグチャになった。しかし、もともと散らかっている内山さんのデスク周辺だけは変化が見られなかったと同僚が証言する。かなりの重症患者だ。

かたづけ士小松易さんのカウンセリングを受ける。まずは目標設定と簡単なレクチャーから。

かたづけ士の小松さんはまず理想像を問う。どんな仕事場にしたいのか、と。

「もっと置き場がたくさんある仕事場にしたいです。いや、場所は狭くはないのかな? モノが多すぎるのかな?」

迷走気味の内山さんに、小松さんはすかさず「片づけの基本」を説く。片づけとは整理→整頓の順であり、整理(=モノを減らすこと)をせずに、整頓(=モノの適切な置き場所を決めること)は難しいと。

大量のモノを上手に収納するにはセンスが必要で、小松さん自身も得意ではないのだと明かす。親しみを感じたのか、急に顔を輝かせる内山さん。片づけは苦手だが素直な性格のようだ。