「第1子誕生」で騒がなかったマスコミ
大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手と真美子夫人との間に、第1子となる長女が誕生した。SNS上では祝福の声が飛び交っているが、メディアの報道が控えめに感じられる。これまでの「大谷フィーバー」とは若干異なる雰囲気に思えるのだ。
大谷選手といえば、日本を代表するアスリートだ。当然ながら国民の関心度も高く、その一挙手一投足が注目されている。だからこそ、報道も過熱するはずだが――。「なぜ“大谷長女”は、注目されながらも、あまり深く報道されないのか」を考察すると、メディアの今が見えてきた。
「国民的スターの子供」は大ニュースのはず
大谷選手は2025年4月20日(日本時間)、インスタグラムで長女の誕生を公表した。「大谷ファミリーへようこそ!」などと祝福(投稿は英文)しながら、第1子を迎える喜びを文章画像で投稿。左下には長女と思われる両足の裏、右下には愛犬「デコピン」の顔の写真をあしらい、新たな家族を迎えたことを報告した。
出産に先がけて、大谷選手は「父親リスト」と呼ばれる、大リーグの産休制度を利用していた。2試合の欠場を経て、すぐさま復帰した様子に、日米両方から驚きと祝福の声が上がっている。
真美子さんの妊娠が公表されたのは、2024年12月末だった。この際も、大谷選手はインスタで、寝そべるデコピンのかたわらに、胎児とみられるエコー写真を添えて、「もうすぐ我が家に“リトルルーキー”が加入するのが待ちきれない!」(こちらも元は英文)と伝えていた。
そんな国民的スターの第1子誕生となれば、あらゆるネタを押しのけてまで、報じたいニュースのはずだ。これまでのスタンスで行けば、妊娠発表の段階から「予定日はいつか」「男児か女児か」と予想が飛び交い、出産後も「どんな病院で生まれたか」「命名はどうなる」といった話題で盛り上がっていただろう。そして、今後もベビーシッターや幼稚園など、ことあるごとに「あの子の今」を報じるように思える。