史実のとおりに描写すべきとは思わないが

それは「お歯黒」によって、歯を黒く染めていなかった点である。

最初に断っておくと、私は史実のとおりに描写すべきだったといっているのではない。むしろ、白い歯のままでよかったと思っている。小芝風花の瀬川がどんなに凛とした姿を見せても、どんなに健気な表情を見せても、口元から覗く歯が真っ黒だったら、げんなりする視聴者が多かったのではないだろうか。私自身、そうだったと思う。

お歯黒が現代人の美意識に著しく反する以上、その点で史実にこだわり、視聴者のドラマへの集中力を削ぐようなことをする必要はない。とはいえ、本当はどんな姿だったのか、だれがどんな理由でお歯黒にしていたのか、知っても損はないと思う。