平日に起こったニュースの“その先”を深掘りするTOKYO FMのラジオ番組「TOKYO NEWS RADIO~LIFE~」。1月11日(土)の放送では、夫婦別姓を望むカップルに取材をおこない、「選択的夫婦別姓」に注目しました。

改姓は個のアイデンティティの喪失か

選択的夫婦別姓は法務省の定義で「選択的夫婦別氏べつうじ制度」と言い、夫婦が望めば結婚後もそれぞれ結婚前の名字(氏)を称することを認める制度です。2025年に入り、選択的夫婦別姓は国民の関心が極めて高いテーマとして、国会での議論が活発となっています。手島アナが取材をおこない、選択的夫婦別姓を“家族の形”の視点でお伝えします。

日本では、結婚するには男性女性どちらかの姓に改姓することが求められます。そして、改正するのは95%が女性です。今回は、選択的夫婦別姓の導入を望む家族を取材しました。タナカショウゴさん(32歳・仮名)とササキユカさん(31歳・仮名)、生後3カ月の娘さんの3人家族です。

公園で朝の散歩をする家族
写真=iStock.com/Edwin Tan
※写真はイメージです

タナカさんとササキさんは夫婦別姓の結婚が認められていない今、1年前に「事実婚」という家族の形を選択しました。事実婚とは、婚姻届を提出していないものの、実質的には夫婦同然である状態を指します。

タナカさんは16歳の頃に友人と結婚後の改姓について話し合い、そのなかで「名前もアイデンティティの一部」だと強く感じたそうです。

「その頃から自分が苗字を変えるか、相手も苗字を変えずに結婚できればいいなと、なんとなく考えるようになりました。いよいよ自分が結婚するタイミングで、アイデンティティの一部を失わないといけない状況がいまだに続いていることを改めて認識しました」と話します。

ササキさんは、もともと改姓に対して拒否感はなかったそうですが、タナカさんの話を聞くうちに夫婦別姓への意思が固まったそうです。タナカさんはササキさんの姓になることも検討したそうですが、両親から「自分の子ではなくなってしまう気がする」と強く反発を受けました。内容を受け、村田は「女性はずっと苗字を変えているんですよね。一方で男の子が苗字を変えようとすると、上の世代からはこういった反応もあるわけですね」とコメントしました。

夫婦別姓のために“事実婚”を選択

タナカさんとササキさんのあいだで2カ月にもおよぶ話し合いがなされ、最終的に「生まれたときの苗字のまま生きることは曲げられない」という結論に至り、事実婚を選択しました。一方で、事実婚は望むべくした選択ではなく、この形でしか家族の形を取れなかったといいます。その後、ふたりは子どもを授かり、法律婚をせずに出産しました。

タナカさんは出生届の記入時、自分たちが制度の狭間にいることを実感したそうです。日本では子どもが生まれたら、生まれた日を含む14日以内(日本国外で生まれた場合は3カ月以内)に、役所窓口へ出生届の提出が義務付けられています。