スピーディかつ正確にメモを取るコツ
とはいえ、聞いたことを一字一句全部書こうとするのは大変です。話すスピードが速いと、ついていけなくなります。
そんなときは、次の3つのポイントを意識してみてください。
①「議題」「キーワード」「結論」を中心に書き留めておく
話題が変わるたびに、今何について話しているのかを見失わないよう、「議題」を短く書いておきましょう。
中身については、「キーワード」と「結論」を中心に書き留めておいて、足りないと思った部分は、一息ついたところで補充します。
たとえば、
「今回の販促案ですが、人気タレントに依頼するのは反対です。予算的に厳しいのと、それに対応する労力が大変だからです」
という発言があったとすると、
「販促案
人気タレント反対 予算 労力NG」とだけとりあえず書いておけば、だいたい何の話かわかりますよね。
その後、一息ついたところで、「労力だけだとわかりにくいかな?」と思ったら、「対応大変」と書き足しておく、といった具合になります。
難しい漢字、固有名詞が頻発するときは?
②略語を使う
頻繁に出てくる言葉を毎回漢字で書いたり、長い単語をそのまま何度も書くのは面倒です。
そこで、法廷に立ち会っていた頃よくやっていたのは、原告は「X」、被告は「Y」、裁判官は「J」といったふうに略語を用意しておくことです。ほかにも、人の名前や、長くて複雑な固有名詞なども、略語を作っておくようにしていました。
たとえば、渡邉さんという人が、
「前年度は、サウンドイングリッシュ初級講座の売上が予想以上によかったので、その分、今期は文科省プロジェクトへの予算をアップしてもよさそうですね」
と言ったとします。
そこで、
・渡邉さん→(ワ)
・サウンドイングリッシュ初級講座→SE初
・文科省プロジェクト→文P
という略語を使って、
(ワ)「SE初の売上◎→今期、文Pの予算アップOK」
とだけ書いておけばわかります。
このように、名前の頭文字を取ったり、部署名、商品名、プロジェクト名など、よく出てくるキーワードについて略語を使うと、かなり素早くメモすることができます。
③問いと答えで話が進む場合は「答え」を優先して書く
質疑応答やパネルディスカッションなど、「問い」と「答え」で話が進む場合、全部をメモしきれないと思ったら、まず「答え」のほうを書いておきます。答えがあれば、どんな質問をされたのかがだいたいわかるからです。その後、一区切りついたところで、必要に応じて質問を補充します。