成長著しい鈴木誠也
これに対して鈴木誠也は1年目の22年が179.12キロで411位中152位だったのが、23年は184.43キロで408位中36位、そして24年は185.87キロで405人中24位とじりじりと浮上している。鈴木はNPB出身選手としては大谷に続いて、MLBに来てから大型化した選手になろうとしているのだ。
鈴木は今季DHで起用される。本人は守備に就くことを希望したが、チームは「鈴木の打撃ならDH専任でもいい」と評価したのだ。この点「DHしか出番がない」吉田正尚とは似て非なる立ち位置だ。
2023年の第5回WBCの試合前の打撃練習で、村上宗隆は、大谷翔平がすさまじい打球を飛ばすのを見てショックを受けたといわれる。村上がショックを受けたのは飛距離ではなく打球速度だった。おそらく初速190キロ超えを連発していたといわれる。村上もWBCでは185.3キロを記録したが、それでも大谷との差を実感して衝撃を受けたのだろう。
村上宗隆も岡本和真も、打球速度を上げてMLBでの「大型化」に対応しなければ、短期間でNPBに復帰することになりかねない。フライボール革命への適応に、今季から着手すべきだろう。