“やりたい”なら「説得材料」を集めるべき
①感情的に訴え、時には力技で押し切る
②論理性と根拠を武器に、きちんと説得する
仕事や研究などに真剣に取り組んでいると、「これはどうしてもやりたい」とか「どうしてもこのことが必要だ」という思いが出てくるものです。何としてもこの企画を通したい、実現は厳しいかもしれないが周りにわかってもらいたい。そう思うなら、まずはそれを伝えるための材料をきっちり集めることです。
自分がいいと思う企画がなぜ今必要なのか、相手が「なるほど、確かにそうだ」とうなずくだけの説得材料を、集められるだけ集めておくのです。「なかなかウンと言わない上司も、これならわかってくれるだろう」というくらい、精一杯リサーチしてください。「ちょっと集めすぎたかな」と思うくらいで、ちょうどいいです。
そして、「この企画は、こんな場面でも、あんな場面でも使えます」「この局面を打開できるのは、この案です」と、きちんとした根拠を見せながら説得するのです。
材料を集めたら、却下されても提案し続ける
間違えてほしくないのですが、いくらやる気や情熱があっても、それだけで相手を説得するのは難しいのです。客観的に判断できる材料を示すことができない提案は、ただの思いつきとして流されても仕方ないのです。
また、提案するタイミングを読むことも大切です。仕事の場面では「いい企画だけれど、今は少し早いね」と言われることが、往々にしてあります。ですから、タイミングを見計らうことは、とても大事なのです。
何度か機会を逃してしまうこともあるでしょうが、諦めずに材料を集め続けていれば、「今行くしかない、ここがタイミングだ」と判断できるときが訪れるでしょう。
そして、何度か却下されても、自分が本当にやりたいことであれば、相手が忘れないように、折を見て提案し続けます。なぜなら、あるときふいに「そういえば、あのときの提案、今使えるんじゃないか」と誰かが言い出すチャンスが来ることがあるのです。
「あの人は○○推し」だと周りに印象づけるほどのパワーがあれば、「確かに、そのやり方は面白いかもしれないな」と賛同してくれる人が出てくるかもしれません。そうなったら、上司も無視はできないでしょう。