「ありがとう」の始め方

感謝の効果がわかってきたところで、どう「ありがとう」を始めれば良いのか。

家庭内だとハードルが⾼く感じられる場合は、コンビニのレジの店員さんへの「ありがとうございます」がおすすめです。それから、エレベーターで扉の開閉ボタンや階層ボタンを代わりに押してくれた⼈、会社の事務連絡をしてくれた人に対しても、お礼を言うことができます。

さらに次は友⼈、といったように、徐々に⾃分との関係性が近いところに馴染ませていくのも良いですね。

【図表1】「すみません」を「ありがとう」に変える効果
出所=『感謝脳』(飛鳥新社)

「すみません」は「ありがとう」に変えられる

⽇頃から「すみません」を多⽤している人はいますか?

もしそうなら、大いに伸びしろがあります! 「すみません」を「ありがとうございます」に変えるだけで、⾃分にとっても相⼿にとっても、会話が明るくなるのが体感できるでしょう。

私の友⼈で、何があっても「すみません」と言う⼈がいました。

「明⽇の集合時間に間に合うように来てくださいね」と言うと、「はい、すみません」。

写真を撮るときに「こっちに⼊ってください」と言うと、「はい、すみません」。

こんな感じで、特に悪いことをしているわけではないのに、いつも「すみません」と答えるのです。

周りからは、「なんで謝っているの? ありがとうに変えれば?」と⾔われ、それに対しても「はい、すみません」と⾔う始末。

それでも、しつこく⾔っているうちに、「ありがとう」に変換できるようになってきました。⾃⼰卑下することもなくなり、会話がポジティブに変化していったのです。

徐々に「ありがとう」を増やしたり、感謝を伝える習慣ができてくると、⼈間関係、夫婦関係は、より良いものへと変化していくでしょう。⾃尊⼼や⾃⼰肯定感が⾼まり、⼈との⽐較も減ります。